園城寺(三井寺)
園城寺塔婆(
三井寺
の三重塔)
この三重塔は、もと大和国(奈良県)の比曽寺(現在の世尊寺)
にあった東塔を慶長6年(1601)に移したもので、大和地方における中世の塔の風格をもっており
鎌倉時代和様の様式伝える南北朝時代頃の建築とされています。
塔は三間三重の塔婆の形式で、本が瓦葺の屋根をもち各重の落ちも
大きく、初重目に縁をつけています。また、二重目、三重目に
菱格子を用いているのは珍しいものです。
明治39年4月に国の指定文化財になっています。 大津教育委員会
(Map-Code#7 627 777)
園城寺金堂
この金堂は桁行7間、梁間7間一重入母屋造桧皮葺の大建築で落ち着いた
美しい建物です。園城寺の中心をなす金堂は、幾多の変遷を経ましたが、
現在の建物は慶長4年(1599)に豊臣秀吉の夫人北政所によって建て
られたものです。桃山時代の特色が向背の手挟や蛙股などみられるほか、
内外陣を格子戸や扉で仕切り、外陣・後陣を板敷(床張り)に、内陣を土間
にするなど天台密教寺院における仏堂の特色をよくあらわしています。
また、内陣に安置されている厨子も様式からみて同時代の作とされています。
桃山時代の代表的な優れた建物で、昭和28年3月に国宝に指定されました。
堂前灯篭(無名指灯篭)
天智天皇が大化改新で蘇我氏一族を誅しその罪障消滅のため
天皇が自らの左薬指(無名指)を切り灯篭の台座下に納められた
と伝えられている。この灯篭は別名を無名指灯篭とよばれている。
(園城寺)